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 鹿児島県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は30日、中学生A部門の2日目の審査があった。明和、吉野、舞鶴が、九州吹奏楽コンクールに出場する県代表の候補に選ばれた。そのほかには、東谷山、川内中央、城西が金賞に輝いた。

 同部門は3日間続く。それぞれの日に選ばれる県代表の候補計9団体のなかから31日、県代表3団体が決まる。

会場の片隅には、中高生らの晴れの舞台を影で支え続けた楽器修理の職人の姿がありました。どんな思いでコンクールを見つめてきたのか。その思いに迫ります。

楽器を直すだけではなく 生徒の思いに寄り添う職人の流儀

 「吹奏楽の甲子園」とも呼ばれる夏のコンクール。生徒たちは半年近く練習を重ね、わずか12分間の本番にすべてをぶつける。その舞台裏を四半世紀支えてきた職人がいる。

 鹿児島市の楽器店「十字屋CROSS(クロス)」店長で楽器修理職人の脇政美さん(55)は、コンクールの期間中、朝から会場のホールの一角に机を置き、作業用のエプロンを身につけ待ち続ける。

写真・図版
県吹奏楽コンクールの会場で生徒の楽器を修理する脇政美さん=2024年7月30日、鹿児島市の川商ホール、加治隼人撮影

 「脇さん、ちょっと見てくれませんか」

 中学生A部門の審査2日目も…

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